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3.5.3 INMARSAT AER0−SERVICE USER FORUMの概要

日時・場所 1996.5.20〜22 The Gloucester Hotel,London.
去る5月20日〜22日の3日間、ロンドンの自然歴史博物館近くのホテルThe Gloucesterで開催(3日目のワークショップではINMARSAT本社で実施))された航空サービスに関するUser Forumには、航空会社、航空関連企業(機体、アビオニクスメーカー)、商社、通信事業社、航空主管庁等々の代表、105社(航空会社・空軍の利用者側33社、その他72社)330名程(他にINMARSAT40名)の主催者側も予期しない昨年を上回る参加があった。
日本からはJAL(1名)、ANA(4名)、KDD(2名)、アビコム(2名)、東芝(1名)及び商社(1名)の参加があった。
会議は、(1)システム・サービス全体、(2)航空機システム、(3暗室システム、(4)サービス品質、(5)サービス・プロモーション、(5)ATS関連事項、及び(6)第3世代衛星への移行の順にプレゼンテーション、パネルデスカッションの形で進められた。これらの討議事項は、あらかじめ出席予定者から提出された質問・提案をINMARSAT事務局が関係機関・企業・事業者に送り、その回答が予稿として準備され、出席者に配布された。
3.5.3.1 INMARSATの概況
会議の冒頭 INMARSAT,Director General,Mr.Warren Graceの挨拶があり、INMARSATが置かれている現状及び将来について報告があった。
1)航空システムヘの投資額
これまでに航空機側(40社強)に投資された金額:約500億円強
地上局設備関連に投資された金額:約250億円強
今月12ヶ月以内に導入される航空機側システム:300システム
2)AERO−I(アエロアイ)スポットビーム・サービスの開始
第3世代衛星の第1号がインド洋衛星として96年5月12日よりサービスに供されているが、来る8月よりこの衛星によりスポットビームを利用したAERO−Iサービスが可能となる。
順次他のサービス地域にも展開される予定。
AERO−Iの目的は、国内又は地域的な航空路で利用可能なように、小型・軽量な航空機衛星設備で、目標1千万円を目指している。音声・データ・FAX等従来のAERO−H(High Gain Antennaを装備したシステム)と同等のサービスを提供可能となる。長距離路線運航者にとっても補完的に利用可能となり、サービス品質の向上が期待される。
3)ホット・スタンバイ
ATS通信の要件として、90秒以内に障害を克服しなければならないとのICAO要件が出されているが、第2世代衛星がその役割を果たすこととなる。90秒以内の要件を満たす四つの予備衛星の維持費用は航空衛星システムとしてATSデータ料金に反映されるべきと考える。(現在40分を要している。)

 

 

 

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